「あの頃は、わたしもずいぶん突っ張ってましたからね。
串一本だって通したくなかったの。
ぶつぐつ ぶつぐつ あぶくぐつ
ぐつぶつ ぐつぶつ あぐつぶつ
ひとりで頑になっていたものですよ。
手強い脂で壁も作って、自分を守ってるつもりだったんだろうね。
だけど・・・ある瞬間から・・っていうのかな、
ふと何かをあきらめたかのように、ピンっと張ってた筋がゆるんできちゃったわけですよ。
ぎっとりの壁もいつのまにか取り除かれていたし。
それからはもう、今まで何だったの?ってくらい楽になりまして、
濃いの、薄いの、出会った世界はさまざまで。
あ、今日のは濃いめの甘辛いのです。
ええ、お酒とはわりとよくつるんでますね。
まあ、ほどほどに。
では、ごゆっくりどうぞ。」